現在デイケアトレーニングで預かっている柴犬のがじゅまる。
かじるおもちゃで発散をしているのですが、この様子。
これは物を守る体勢に入っている所です。
この子は物欲が強い為(日本犬は特に多く見られる性質の一つ)それを上手に返すトレーニングを行っています。
こういう状況で人間が無理やり取り上げてしまうと、犬は人間が近づくと横取りされると学習します。
そもそも自然界では自分が得た資源を第三者に渡すという習慣はありません。
オオカミも群れの序列に関係なく自分の食べているものは誰からも守ります。
不思議な事にすぐ近くのものを横取りをしようとはしないけれど、自分の取り分を守るという行動は起こすという観察結果もあります。
ですから自分の得た物を奪われないように守るという行動はごく自然な行動なのです。
とはいえ、食事中に側を通るだけで警戒されたり攻撃的になったりというのは共生していく上で問題です。
だからこそ横取りではなくトレードやコマンドで口から離すようトレーニングを行うのです。
守りやすい犬種はもとより、そうでない犬であっても警戒や攻撃行動を引き出さない事がとても大切です。
実は飼い主が咬まれる事故の割合を多く占めているのがこの物欲が原因の攻撃行動だったりするのです。
犬が一度経験し学習するとその行動は確実に激化しますので、そうなってからの改善は時間がかかりリスクも大きくなります。
仔犬の頃の経験はその後の性格形成に大いにかかわります。
しっかりとした予防としつけで共に暮らしやすいパートナーへと育てましょう。
ドッグトレーニング専門施設「フィールファン」代表 ドッグトレーナー。
犬の内面や行動などを理解し心理的な部分からの問題の改善、飼い主さまと愛犬とのあいだに良き信頼関係を築くことに強いこだわりを持つ。
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